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本来,動物は必要な栄養分を主として固形物として摂取しています.しかし経管栄養症例は,チューブを経由して栄養分を注入するため,便宜上液体の形態で栄養を摂取しています.従来経管栄養は経鼻胃管が主体でしたが,経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)の普及にあたり,PEGチューブが経鼻胃管チューブに比べ太く短い特徴があることから,固形栄養剤の注入が可能になりました.
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経腸栄養剤を固形化することにより,胃食道逆流(嘔吐)の減少,栄養剤リークの改善,下痢の防止が得られる例があります. |
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固形化経腸栄養剤の定義は”重力に抗して形態が変化しない”ものです.そのためトロミ剤やゲル化剤による粘度増強は固形化の範疇から除外しています.硬さの”杏仁豆腐”程度を目安にしています.
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経腸栄養剤の固形化にあたっては,その固形化剤として寒天,ゼラチン,全卵が候補になりました.しかし以下の条件を満たすものとして寒天が最も適当であると判断しました. |
【固形化剤として必要な条件】 |
○安価
○入手が容易
○調理が容易
○体温で溶解しない |
○粘度を増さない
(粘度が増すと注入しにくい)
○硬度調節が容易
○低カロリー |
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